メモ

夫と娘、孫娘、私の4人で喫茶店で過ごした後、隣の新装開店したパン屋に行った。

運転席の娘と後部座席の夫は車内に残り、孫娘と私が買い物係になった。

娘は、孫娘に、4種類の総菜パンと3種類のスイーツ系のパンを口頭で頼んだ。

 

パン屋で順番を待つ間や注文してから出来上がるまでの15分くらいの間に、孫娘と私はパンにはさんである具材や調理法など、いろいろな話をした。

 

買い物が終わり、娘のクルマに戻ると、娘は、孫娘に、「あんなに頼んだのに、パパが好きなコンビーフサンドが抜けてる。勝手に焼きそばパンとかピロシキにかえちゃって! コンビーフパンはここしかないから頼んだのに」と怒り出した。

孫娘は、「そんなに怒らなくても」と小さくやり返している。

夫は耳が遠いし、私は自分に関係のない話には口を出さない。

 

次に寄ったのはスーパーマーケットで、今度は娘と私が買い物係である。

娘は、「あの子はいつも頼んだものを勝手に変えて買ってくる」と愚痴るので、「メモを渡したら?」と答えたら、「そういう問題ではなく、なんか、あの子は夢みたいにぼーっとしてる」と不満そうである。

 

孫娘は卒業後5年間特養で働き、この春辞めて何か別のことをする予定らしい。

5年間も社会で働ける人は、それで充分ではないかと、専業主婦の私は思う。

夢見がちなのは孫娘ではなく、わたしのほうである。