久しぶりの快眠

目が覚めたら、五時五分。

頭も目もすっきりしている。

 

しばらく不調で、朝、床を離れるのが辛かった。

夕べ、九時過ぎに横になり、すぐに寝付いた。

今朝、目覚めるまで、まさに、「Oんだような眠り」だった。

 

有り 難い という言葉を噛みしめる。

奇跡だ。

 

 

どーでもいいこと

気力や体力が落ちている日は、最低限の家事をして、あとはごろ寝。

今までは気軽にできていた雑用が重荷になる日がある。

雨続きでだるく、やれないことが頭の中でちらつく。

 

そんな日が続くと、夫婦でサービス付き高齢者住宅に入ろうか? と弱気になる。

そして、すぐに、人づきあいが苦手だということを思い出す。

 

久しぶりの晴天で肌がけなどの大物も洗濯した。

日照不足だった心身が元気になっていく。

まだ、今は、回復して、揺れながら暮らしていける。

 

生きていくためのぎりぎりの家事。

あとはどーでもいいことなんだろう。

ゆとりや遊びが必要なのは、力があるときの話だと気が付いた。

 

目からウロコ!

ペットの世話をします、というチラシが入った。

孫娘が通信教育でペット関連の勉強をしているので、チラシを渡した。

孫娘「ありがとう。でも、ばあばのお家は団地でペット禁止でしょ。なんでチラシが入ったのかな?」

私「なるほど。あなたに座布団三枚!」

 

娘「何回もトライして、イマイチだったお菓子がうまくいった」

私「キモは?」

娘「レシピでは、タネは冷蔵庫で一時間寝かす、だったけど、うまくいかなくて、常温にしたり、冷凍してみたり。結局、寝かすのはやめて、混ぜてすぐ焼いたらドンピシャだった」

 

去年の暮れに48キロだった体重が53キロまで増えた。

夜、ドラマを観ながら菓子をつまむのが原因だろうと思って、それをやめた。

それでも体重はじりじり増えるので、20年ぶりに内科にかかり、血液検査を受けたが異常なし。

医師「80歳にしては、超がつく完璧な数値です!」

 

もう、死ぬまで体重は測らないことにした。

バカなことだけど、やったぁー!

海辺の団地の部屋を4月半ばに賃貸契約した。

夫の体調がガタ落ちして住み替えはできなくなった。

昨日、解約した。

 

最後の日々を、車椅子で浜辺に行ったり外食も増やしてという計画はつぶれた。

 

それでも、契約も解約も自分一人でできた。

めんどくさがりの自分を、「よくやった」と褒めてやる。

 

特に解約手続きは無念で腰が重かった。

敗戦処理は難しい。

離婚にはものすごいエネルギーがいると聞いたことがある。

 

今まで、何かをやりぬいたという、「突き抜け」感が持てなかったが、今回のことで自信がついた。

 

それぞれの諦め

検査と受診の結果、夫は四回目の心臓の手術をしないことになった。

どんどん体力が落ちてきているので、透析を続けるだけの現状維持。

 

6月末に1週間ほど、団地の排水管の室内工事がある。

「海辺のホテルにでも行けば?」と娘が提案。

それならと、私は欲を出した。

夏の間部屋を借りて、夫と二人で海辺で過ごそうと思ったのだ。

快適なら、最晩年はそこで暮らすのもいいかなという気持ちもあった。

 

残念ながら、もう、夫には変化は危険だ。

私の勇み足で契約した海辺の団地の部屋は解約しなければならない。

 

契約前に、短期で解約してもペナルティーはないことを確認している。

退去時に部屋の査定はあるが、入居していないので、規定の日数分の家賃を払うだけで済むと思う。

 

夫は手術を、私は転居による気晴らしを諦めた。

手ぶら対準備過剰

人車一体、クルマが身体の延長になっている娘は、気軽になんでも積み込む。

 

ミイラのように骨と皮になった夫は異常に寒がる。

食事の時も介護用のスプーンやフォークを使う。

「外食のときは、上着やひざ掛け、スプーンやフォークを持参」と、娘は指令を出す。

 

確かに、備えがあれば快適だ。

 

しかし、徒歩、手ぶら族の私は、内心では、「現地調達」と、思っている。

 

物資の補給ができなくて敗戦した日本軍のように、非常時、私たち夫婦は負けるのか?

 

 

緊急事態あれこれ

夫が便秘、十日目!

透析のついでに、お腹のレントゲン検査や聴診もしてもらったが、病気ではないらしい。

 

下剤、漢方薬、座薬、どんどん処方される。

お腹を熱いこんにゃくで湿布、ビワの葉の温灸。

アイスコーヒー、ジュース、ゼリーを流し込む。

 

出ない!

 

雨が小降りになった早朝5時、近所の24時間オープンのスーパーマーケットで食料品の買いだめ。

丘の上にある団地なのに、急激な大雨のせいで排水孔から水があふれている。

 

娘からラインが入る。

「雨漏りがする。ハウスメーカーの人に来てもらう」

 

パソコンを開いたら、我が町は緊急事態!

 

「めんどくさい」が口癖のばあさんに、宇宙神から「喝!」なのか?