手ぶら対準備過剰

人車一体、クルマが身体の延長になっている娘は、気軽になんでも積み込む。

 

ミイラのように骨と皮になった夫は異常に寒がる。

食事の時も介護用のスプーンやフォークを使う。

「外食のときは、上着やひざ掛け、スプーンやフォークを持参」と、娘は指令を出す。

 

確かに、備えがあれば快適だ。

 

しかし、徒歩、手ぶら族の私は、内心では、「現地調達」と、思っている。

 

物資の補給ができなくて敗戦した日本軍のように、非常時、私たち夫婦は負けるのか?